上顎臼歯部に2回法でインプラント治療を行った症例

60代の男性です。
右上臼歯部(第一大臼歯、第二大臼歯)に5年以上ブリッジを装着していました。その支台歯となっている歯に痛みが生じたため、当院でインプラント治療を受けたご友人の紹介で来院されました。
コーンビームCTで精査したところ、上顎洞までの垂直的な距離が1~5㎜と非常に短かったため、ラテラルウィンドウテクニックで上顎洞底拳上手術を行いました。
方法としてはまず1回目の手術で骨造成法だけを行い、6ヶ月後に骨の造成をCTで確認してインプラントを埋入する2回法で行いました。

「治療前」→「治療後」20151221_01「治療前」→「治療後」
20151221_02「治療後」
20151221_03

当院ではよく上顎洞底拳上手術を行いますが、上顎洞までの距離が5㎜以下の場合はインプラントの初期固定が得られないため、2回法で行うことにしています。
上顎洞底拳上手術の約20件に1件は2回法で行っています。日頃からよく患者さんにお話しするのは、インプラントは長期間にわたり成功することを期待して行う治療なので、慌てず確実な方法をとった方が良いということです。
私がソケットリフトではなく骨の側方からアプローチを行うラテラルウィンドウテクニックを行うのは、直視直達で上顎洞の拳上が確実に確認できるからです。その結果が100%に近い成功率に繋がっているのだと思います。
当院で過去5年間に行った上顎臼歯部へのインプラント埋入本数1047本のうちの635本(約60%で)、ラテラルウィンドウテクニックによる上顎洞底拳上手術を行っています。
当院の部位別インプラント埋入本数は、他院に比べ上顎臼歯部の比率が非常に高くなっていますが、これは上顎洞底拳上手術を確実に行っている結果だと思います。
当院の詳しいインプラント実績については、HPもご覧ください。

このページの先頭に戻る 医療法人社団 友生会 トップページへ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA