富山県で行われた日本口腔インプラント学会に参加しました

12月17日(土)~18日(日)の2日間、富山国際会議場で行われた日本口腔インプラント学会近畿・北陸支部学術大会に参加してきました。


今回の学会の中にどうしても聞きたい講演者がいらっしゃったので、少し遠かったのですが羽田から飛行機に乗って行ってきました。


17日の公開市民講座で、小出馨先生(日本歯科大学新潟生命歯学部歯科補綴学第1講座教授)の「嚙み合わせで健康寿命がこんなに伸びる」、同日の専門医教育講座で松尾朗先生(東京歯科大学口腔外科学分野教授)の「インプラント治療と顎骨壊死を考える」、18日の特別講演で小出馨先生の「顎口腔系の診断と治療―インプラント治療と咬合―」、同じく特別講演で柴原孝彦先生(東京歯科大学口腔顎顔面外科学講座教授)の「顎骨壊死ポジションペーパー2016―インプラント埋入の是非を考える―」の4つの講演です。
そのうち、柴原先生とは初めてお会いしましたが、講演後に個人的にお話しする機会に恵まれました。講演を聞いてお聞きしたい点があったので、質問を投げかけました。その質問とは、ビスホスホネート剤(BP剤:骨粗鬆症の治療薬)を過去に投与されていて、今は休薬している患者さんに対し大幅な骨造成をすることの是非についてです。
柴原先生によると、今のところ大学レベルでも明確な回答は出されていないということでした。この質問は以前、慶應大学の河奈先生にもしたことがあるのですが、やはり明確な治療指針は確立されていないということでした。
ただ、BP剤を投与されていない患者さんに比べると、より慎重に、そして治癒期間を長くとった方が良いのではないかという意見をいただきました。
いま、どのインプラント学会に参加してもBP剤と抗RANKL抗体を投与されている患者さんに対してどのように歯科治療を行った方が良いかということが話題になっています。この点について、医科と歯科との間でより多くコミュニケーションをとる必要があると考えています。
BP剤や抗RANKL抗体を投与されている患者さんは、顎骨壊死を発症する可能性があり、口腔内の環境をできるだけ健全な状態にして、感染症が起こらないように整えておく必要があるからです。
そして、BP剤や抗RANKL抗体を投与されていない患者さんや今後投与される可能性がある患者さんについては、それらの薬剤を投与することになった場合、歯科医に事前にそのことを知らせていただきたいと思います。歯科の立場から言うと、将来抜歯が必要になる歯は(インプラントの撤去も含めて)早目に治療することが必要になるからです。
医科と歯科では、それぞれの立場があり、ポジションペーパーもはっきりしたものが出されていないのが現状です。ただはっきりと言えることは、患者さんの健康状態の確保を第一に考えて治療にあたること。そのためには、これからますます医科と歯科の連携が重要になると思います。
今回は富山に行って、このようなことを痛感しました。無事帰ってきた後、サイナスリフトと多数のインプラント埋入を同時に行うなど大きな手術が続き、12月はハードな日々を過ごしました。

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