上顎洞底挙上手術を行なわず適切な種類のインプラントを選択して埋入手術を行った症例

50代の男性です。
上顎洞底挙上手術は行わない、部分入れ歯も入れたくないというご希望でした。
左上4、5、6、7番欠損に対し、6番までの歯冠補綴で充分機能回復ができると考えられたため、6番部にショートインプラントを埋入し、それを使って3番から6番までの仮歯を装着していました。
このたび、4番部と5番部にインプラントを埋入しましたが、インプラントとインプラントとの距離が確保しづらい症例だったため、インプラントの種類を変えることにしました。
いつも使用しているXiveインプラントではなく、プラットホームスイッチングシステムのオッセオスピードTXを4番部と5番部に埋入しました。
インプラントとインプラントとの距離は4ミリ以上開けるというのが定説ですが、プラットホームスイッチングの場合は3ミリ程度でも周囲炎になることはないと言われます。
その距離が近すぎるとインプラントのトップの部分から骨の吸収が起きやすいため、骨の距離や骨の状態、インプラントとインプラントの間の距離がどのくらい確保できるかを測定しながら、種類を決めることが重要です。
たった1ミリの違いと思われるかもしれませんが、インプラント治療を行っている先生にとっては大変な距離の違いとなります。医学的な理論に基づいてインプラントの種類や距離を決定し、手術を適切に行えることが重要だと思います。
そして3か月後には、4、5、6番部にきれいな上部構造を装着できる予定です。

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