サージカルガイド Expert Ease を有効に使った症例(1)

この患者さんは、70代後半の男性です。上顎には歯が一本もありませんでしたが、「総入れ歯は嫌なので、インプラントを多数入れてでも良いから固定式の歯にしたい」と、まさしくアンチエイジングの治療を望んで来院されました。



 年齢を考えると、8~9本のインプラントを埋入するために、手術を2回に分けて行うのは患者さんへの負担も増えてしまいます。「1回の手術で終わらせたい」というのがご本人の強い希望でした。
 全身麻酔を使えば1回でできますが、入院が必要となり術前に胸部レントゲンを撮ったり、麻酔科の複雑な検査を受けたりしなければなりません。
 そこで行ったのが、サージカルガイドを用いた治療です。この患者さんの場合も、まずご本人が一番希望する歯を想定し、その歯をきれいに作るためにはどの位置にインプラントを埋入すれば良いかをCTで検査し、計画を立ててサージカルガイドを制作しました。

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骨支持型サージカルガイドExpert Ease

ただしこの方は、1本だけ上顎洞底拳上手術が必要でした。8本埋入して、拳上手術をして、オペ時間は2時間半でした。

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上顎洞底挙上手術
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手術直後に撮影したCT3D画像
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術後のパノラマレントゲン写真

短時間で行うことにより、術後の患者さんの外科的侵襲度は非常に軽くなり、疼痛や腫れも減らすことができました。
この写真は、骨の模型です。

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CTデータを元に造られた骨模型

今日の医学はCTを撮ることにより、その人の骨の形まで模型で復元できるところまで進んでいます。その模型に合わせたガイドを制作し、ガイドを実際の骨の上に正確に固定して、決定された位置にインプラントを埋入するのです。
当然、正確な位置にガイドをのせるには執刀医が口腔外科的な治療に精通し、相当な技術を持っていることが必要です。サージカルガイドシステムは、ガイドなしで埋入できる技術を持つインプラント専門医が行って、初めて有効な治療法と言えるでしょう。

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