SLActiveの効用

インプラントを骨の中に埋入する際、インプラントの表面に空気中の炭素が結合するとそこに疎水性が発生し、血液をはじくような状態になります。その疎水性を親水性の状態にして、患者さんの血液をインプラントの表面によく馴染ませることが、この治療により良い結果をもたらすと言われています。

インプラントの表面を親水性の状態につくりかえる方法として、今話題になっているのが光機能化です。ある特殊な波長を持った光をインプラントの表面に10分程度照射することにより、親水性に変化させることが可能です。

また、インプラントの表面を親水性にするもう一つの選択肢として、ストローマン社から出されているSLActiveというインプラントを使う方法があります。

ストローマン社 SLActive
ストローマン社 SLActive

これは、インプラントをつくる過程を窒素の部屋の中で行うというものです。そして出来上がったインプラントを生理食塩水の中に入れて、インプラント専門医のところに届けます。そうすることで親水性の表面性状を持つインプラントを、患者さんの骨に埋入することができるのです。
インプラントは埋入してから3~4週目がいちばん骨との結合が弱いと言われています。この時期にインプラントに力を加えることは適切ではありません。ところが、このSLActiveというインプラントは3~4週の間に早期の骨結合を起こすことが分かっています。ですから従来のインプラントに比べ、早期に歯をつくることが可能となります。

SLActiveの安定性
SLActiveの安定性

患者さんの立場からすると、インプラント治療は非常に時間がかかるものだと考えられていますが、治療期間を短縮したいというケースもあると思います。患者さんの価値観に合ったインプラント治療を行うことも、これからのインプラント治療には重要なことではないかと思います。

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