上顎臼歯部にアストラテックEVのショートインプラントを2本埋入した症例

70代の女性です。
左の上顎に局部床義歯(部分入れ歯)を入れていたのですが、左上の4番部は笑った時に見える審美領域だったため、ご本人からインプラント治療をやってみたいという申し出がありました。
6か月前にインプラントを埋入して、歯冠補綴を行いました。非常に出来上がりがきれいで満足していただいています。
インプラント治療に対する恐怖感も無くなり、「インプラントは良い治療法ですね」とおっしゃって、奥歯に対してもインプラント治療を行うことになりました。
CTで精査したところ、上顎骨の垂直的な距離が足りないため、上顎洞底挙上手術が必要だと考えられました。
ただ患者さんの方から「高齢だし、できるだけ低侵襲な方法で治療してほしい」という希望があったため、最近当院でよく使用するようになったアストラテックインプラントEV(ショートインプラント)を2本埋入したケースです。
使用したインプラントは、直径4.2ミリ、長さは6ミリと8ミリの2本です。

術後の痛みも腫れもほとんどなく、手術は無事終了しました。3か月後には最終補綴物を製作する予定です。
最近臨床では上顎洞底挙上手術ではなく、できるだけ低侵襲な方法としてショートインプラントで対応してほしいというケースも増えています。
昨年7月から日本でも使用が可能となったEVインプラントは、ショートインプラントの種類も豊富で適応症は拡大していると思われます。
ただ、この症例では既存骨(上顎骨)の垂直的な距離が7~8ミリあったためショートインプラントの使用が可能でしたが、5ミリ以下の場合はやはり上顎洞底挙上手術(ラテラルウィンドウテクニック)が必要となることが多いです。

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