IMZインプラントを用いた部分入れ歯を装着し15年以上経過良好の症例とインプラント治療の今後に向けての課題

70代の女性です。
当院で15年以上前にIMZインプラント(現在は製造中止)を埋入しました。これは当時ドイツのフリアデント社で製造販売されていたインプラントで、一時期私も治療に使用していたので、今もその多くが残りしっかりと機能しています。
こちらの患者さんは下顎の前歯部に3本のIMZインプラントを埋入し、そのインプラントを用いた部分入れ歯を装着しています。

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定期的にメインテナンスに来院されているので経過は非常に良好です。ご本人の言葉をお借りすると「治療を受けた当時はインプラントがちょっと怖かったけれど、今考えてみるとやってよかったと思っています。若い人と食事に行った時、同じものが食べられます。気を遣うことなく食べられて、いま幸せです。」ということです。ご友人からも、どうしてそんなにしっかりしているのと聞かれるそうですが、よく咀嚼できることが認知症などの予防にもつながっているのではないかとおっしゃっていました。
これからのインプラント治療のテーマはいろいろと考えられますが、患者さんの年代によってニーズが異なります。20代の患者さんには、本当に歯を失った時の欠損補綴という目的。30代、40代となると目的は同じでも本数は増えていくと思います。50代、60代以上になると、歯を作るだけではなく入れ歯の支台歯として使うケースも増えてきます。
私は20年以上インプラント治療を続けており、20代~80代以上というどの年代の患者さんの診療にも携わっています。
高齢者社会を迎え、とくに70代、80代以上の方がこれから介護を必要とする状態になった時、いかに対応していくかが一つの課題だと思っています。
インプラント治療を行い歯を作るだけではなく、持続的、継続的な治療を行っていくことがこれからの責任だと思います。そのためには患者さんのご自宅に伺って訪問治療を行いインプラントのメインテナンスを行うか、もしくはインプラント治療には様々な特殊な機械が必要ですので、患者さんの送迎をして治療やメインテナンスを行っていくかが、自分に課せられた責任だと感じています。

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