サージカルガイドを用いて前歯部にインプラント治療を行った症例


60代男性です。
右上1番が根尖性歯周炎で抜歯の適応症となりました。抜歯窩の治癒を待ってからソケットプリザベーションで骨補填剤を入れ、CT検査して精密印象で型どりを行いました。
そして歯牙支持型のサージカルガイドを用いて、インプラント治療を行った症例です。


今回も前歯部の症例を紹介しましたが、2月は前歯部のインプラント治療がとても多かったように思います。
前歯部のインプラントは、機能性と審美性の両方を求められるため、難しいとされています。とくに日本人の場合は骨量が少なく、骨を被覆している骨膜や粘膜が欧米人に比べると非常に薄いため、インプラントも比較的幅が狭いものを使います。
埋入深度、埋入ポジションは制限され、しかも粘膜が薄いので、良いポジションに入れなければ審美性は追求できません。
そうした難しい症例でも、CTやサージカルガイド、良質な骨補填剤、改良されたインプラントなどを使い、最新のテクノロジーや技術をもって治療を行えば、患者さんのニーズに合った治療を提供できるようになってきました。
ただし、私がいつも言っていることですが、サージカルガイドやデジタル機器を使う歯科医師は、万が一何か起こった場合に自分でリカバーできる力をもっていなければなりません。サージカルガイドを使わなくても充分に治療できる先生が使って初めて有効であると思います。

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