上顎前歯部に大がかりな骨造成を行いインプラントを3本埋入した症例


このところほぼ毎日手術を行っていますが、中には印象深い症例があります。そうした症例は自分なりに、次のように分類しています。
①基本的なインプラント手術(麻酔をして歯肉と骨膜を切開し、適正な位置、適正な深さにインプラントを埋入する従来通りの方法。)
②静脈内鎮静法を用いて、一気に複数歯のインプラントを埋入する手術
③静脈内鎮静法を用いて上顎洞底挙上手術を行い、上顎臼歯部にインプラントを埋入する手術
④低侵襲なフラップレス手術(静脈内鎮静法を用いてサージカルガイドを使用し、歯肉と骨膜を切開しないでインプラントを埋入する方法。とくに高齢者)
⑤前歯部の審美領域におけるインプラント手術
⑥インプラントオーバーデンチャー(入れ歯がガタつかないように、インプラントを入れ歯の維持・支持装置として使用する方法)
以上の6つに分類して手術を行っていますが、先月は⑥以外、すべて行いました。
この方は、40代の女性で①の方法で手術を行いました。
上顎の2番から2番までの欠損で来院され、インプラント治療を希望されました。

術前のCTを撮ったところ、骨の頬舌的な幅が狭かったため、インプラントの埋入とGBR(骨造成)を同時に行いました。

骨移植は不要でも、大がかりなGBRが必要なケースは稀にあります。その場合、サージカルガイドを用いて適切な位置に埋入することがあります。
ただこの症例のように骨が薄い人に対するガイドの使用は、フラップレスでは行えません。やはり歯肉や骨膜を切開して骨造成を行う必要があります。
この症例では、静脈内鎮静法を用いて3本のインプラントを埋入しました。

術後のCTを見ると、非常に大がかりな骨造成が行われたことがわかります。

骨造成にはいろいろなやり方がありますが、この手術は10年以上前にアメリカのニューヨーク大学で学んだテクニックを用いて行いました。
このようなテクニックはできるだけ、当院の勉強会で若い先生方に教えるようにしています。感想を聞くと、まだ難しいという答えが返ってきますが、やはりいろいろな引き出しを持って、その患者さんの骨の形態に合わせた欠損補綴の方法で対応していく必要があります。
若い先生方は、いきなりこのようなアドバンステクニックが行えるわけはないので、まずは①の基本的な治療法を習得してもらいたいと思います。
これほどの骨造成を行った場合には、術後の腫れがみられます。そのため必ず術前に、術後1週間くらいは腫れるということを伝える必要があります。

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