当院では上顎臼歯部にインプラント治療を行う際、しばしばサイナスリフト(上顎洞底挙上手術)を行っています。
ただ、患者さんの中には、大掛かりな骨造成手術を受けたくないという方もいらっしゃいます。サイナスリフトを行わない場合は、ショートインプラントを複数本埋入して対応することがあります。
ただ、ショートインプラントはまだ歴史が浅く、文献としても5、6年のものしかありません。
最近は各メーカーからいろいろな種類のショートインプラントが発売されています。アメリカ製もあれば、スウェーデン製、スイス製もあります。
メジャーなメーカーがそれぞれ、直径、長さ、表面の性状など多種にわたり発売しているので、どの種類を選択するかは歯科医師にかかっており、患者さんと相談しながら最善の選択する必要があります。
他院で埋入されたインプラントを当院で修理することがよくあるのですが、患者さん自身、自分の口の中にどんな種類のインプラントが入っているかをご存じないケースがほとんどです。
私は必ず埋入する前に、「あなたには、どの国で作られたどんなインプラントを埋入し、骨補填材にはどんなものを使っています」と説明するようにしています。
アジア製が悪いとは言いませんが、それを入れている患者さんにトラブルが多いように臨床では感じます。
確かにアジア製のインプラントは価格が安く治療費も安いのかもしれませんが、やはり10年、15年、20年と長期的に使うものなので、大手の安心できるブランドのインプラントを使用するほうが良いのではないかと思います。