ヒヤリハットに対する取り組みについて

 上顎洞底挙上手術など難易度の高い治療を行うことが多いため、日頃から治療に対して責任を感じるとともに、オペレーターである自分だけが頑張っても駄目だということはよくわかっています。

 麻酔科医、歯科衛生士、歯科技工士との連携がうまくいかなければ手術時間は長くなってしまいます。そして、ちょっとした連係ミス、例えば、材料の出し忘れや出し違いをすることによって、手術が思わぬ方向に行ってしまう可能性もあります。 

 先日当院で、神奈川歯科大学の麻酔科の先生に、「安心な医療提供」について1時間ほど講演をしていただきました。そのタイトルを見た瞬間、「ヒヤリハット」のことだとわかりました。

 具体的な例で言うと、「薬の投与を間違えそうだったけれど、出す前に気が付いた」というように、ヒヤッとしてハッとしたことです。これは歯科だけの話ではなく、社会のいろいろな所でありうることです。

 医療の世界では、実際事故につながたミスをアクシデントと言うのに対し、事故につながらなかったミスをインシデントと言います。日本口腔インプラント学会の指針には、インシデント・アクシデントのレベルを6つに区分して書かれています。

 レベル0から2がインシデント、3から5がアクシデントで、その発生具合もしくは回避された具合によって分類されています。

 歯科医院で言うと、歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士だけでなく、受付などすべての職種に関わることだと思います。

 当院では、インシデント、アクシデントに対し、報告書を提出するように指導しています。この報告書は、当事者個人を責めるものではありません。無記名で提出してもらいますが、統計をとり、事例を共有することによって、組織の中で潤滑に仕事ができ、安心安全な治療ができるように努めています。

 小さなミスを組織で共有し確認することにより、大きなミスを回避することが目的です。これは医療の世界ではとくに重要な取り組みだと思っています。

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