上顎臼歯部にショートインプラントとサイナスリフトと同時にインプラントを埋入した症例

60代の男性です。左上の6番7番が、噛むと痛いということで来院されました。

都内に住んでいた時、他院で下顎の臼歯部にインプラント治療を受けたそうです。

上顎にも固定式の歯を作って欲しいとのことでした。抜歯した後、抜歯窩に人工骨を補填するソケットプリザベーションを行って、2か月後にCT検査を行ったところ、上顎洞までの距離があまり確保できませんでした。

インプラント治療を始めるにあたり、ショートインプラントを埋入するか、上顎洞底挙上手術を行い長いインプラントを埋入するか患者さんに2つの方法を説明したところ、ショートインプラントを使う低侵襲の治療を受けたいと希望されました。

しかし、7番部は既存骨がしっかりとしていてショートインプラントを埋入できましたが、6番部は上顎洞までの距離が足りずショートインプラントが難しい状況でした。そこで上顎洞底挙上手術を行って長いインプラントを埋入しました。

6番部に使用したのは、BLXインプラントです。写真を見てわかる通り、7番部のBLXのショートインプラントと6番部のサイナスリフトを行ったBLXインプラントが並んで埋入されている状況です。今は6か月の待機期間中ですが、もうすぐその次の第二段階に入る予定です。

この症例でも抜歯後の歯が無い間、左上の5番と8番の親知らずを使って固定式の仮歯を入れました。親知らずはこのような利用の仕方もあります。

歯科医にとっても重要なのは発想力です。ものを作る仕事とか、何か芸術的なセンスが求められる仕事をするには、発想力が必要です。いっぱい発想できるということは、いろいろな引き出しがあるということ。いろいろな治療ができるということです。当院には、大掛かりな多数歯のインプラント、ボーンアンカードブリッジの症例がたくさんあるのはそうした理由だと思います。

術前 パノラマ写真

術前 CT画像

術後 CT画像

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