インプラントシステムの選択

インプラント治療を行う中で、どのインプラントシステムを使うかは治療結果を左右する重要な要素です。

とくにインプラントを並べて埋入する場合、種類の選択はとても慎重に行います。例えば15年前にインプラントを埋入し、その隣が抜歯になると患者さんはほぼ必ずと言っていいほどインプラント治療を希望されます。隣に新たに埋入するインプラントは、私は迷わず骨吸収の少ないインプラントの種類を選択します。隣同士であっても同じものを使うのではなく、歯の状況に応じて最も適したシステムを選択するのです。

上顎前歯部のインプラント治療では、天然歯と調和させるため、抜歯後、骨が吸収する前にインプラントを埋入する即時埋入か早期埋入を行います。その際は充分な長さのインプラントを使用し、埋入したインプラント体の先端が既存骨にきちんと入って初期固定が充分得られることが重要です。

また、上顎臼歯部で骨造成を行って人工骨を補填した場合、インプラントの埋入は人工骨がしっかりと骨化するまで6か月待つ必要があります。あるいは、長いインプラントを選択するのが良いのですが、その場合はネジ山の大きなインプラントは使用できません。既存骨なら良いのですが、ネジ山が鋭く長い形状をしているインプラントは、もろい人工骨を砕いてしまうからです。

15年、20年と長くインプラント治療を行っていると、長期的な治療結果がよくわかります。選択するインプラントシステムや埋入ポジションによって結果が変わるため、慎重に決定することが大切です。

上顎前歯部にインプラント治療した患者さん

右側はショートインプラントで治療した患者さん

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